廃車の処分時にエンブレムをとっても大丈夫？

愛車を買取業者に廃車として買い取ってもらう際、思い出を手元に残すためにエンブレムをとりたいと考えている人もいるでしょう。しかし廃車手続きには種類があり、エンブレムをとると、買い取りの査定額が下がってしまうケースがあります。詳しく解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください。

廃車する車のエンブレムをとっても大丈夫？

廃車手続きにはどういった種類があるのでしょうか？手続き内容によっては、エンブレムをとると、愛車の買い取り査定額が減額されてしまうことがあります。車を買い取りに出す際の廃車手続きの種類と、車のエンブレムをとっていいかの判断基準をみてみましょう。

廃車の種類

車は陸運局で名義登録してはじめて、公道を走ることが許されます。この登録を抹消することを廃車と呼び、抹消には2種類あります。永久抹消登録と一時抹消登録です。車を業者に査定に出した時に、鉄資源として買い取られるのか、中古車として買い取られるかによって、その後の業者が行う廃車手続きは変わってきます。

鉄資源としてスクラップになる場合は永久抹消登録、中古車として買い取られる場合は、一時抹消登録の手続きになるのが一般的です。車の査定後、どちらの手続きがおこなわれるかによって、愛車のエンブレムを外していいのかが変わってくるので、注意しましょう。

永久抹消登録

永久抹消登録とは、車が解体され、スクラップになる際に行われる廃車手続きです。たとえば、車の買い取り業者に査定をお願いしたとき、中古車として販売するに値しないと判断された場合です。車は買い取り後に永久抹消登録され、解体されます。この場合、解体された車は、鉄資源として扱われます。

永久抹消される車は、商品としての価値はなくなるので、エンブレムが付いているかいないかは、買い取り査定額の判断材料になりません。車の買い取り査定をお願いして、中古車として買い取りされない場合、エンブレムをとっても大丈夫です。しかしトラブルを避けるためにも、あらかじめ車を引き取る業者に、エンブレムをとっても大丈夫かを確認しておきましょう。

一時抹消登録

一時抹消登録は、一時的に車を利用しなくなったときに行われる廃車手続きです。たとえば車の買い取り業者に査定をお願いした時に、中古車としての価値があると判断された場合です。

買い取られた車は、一時抹消登録が行われ、整備や清掃されたあと、中古車として販売されます。この場合、廃車になるからといって、エンブレムをとるのは避けた方がいいでしょう。エンブレムは、その車のシンボルであり、商品価値の一部として査定対象になるからです。エンブレムをとってしまったことが原因で、車の買い取り査定額が減額されてしまうことがあります。

エンブレムが付いた状態で買い取り査定をお願いし、買い取り契約を済ませた後に、エンブレムをとるのもNGです。業者はエンブレムが付いた状態を商品として、買値を提示したわけですから、あとからエンブレムをとってしまうのは契約違反になります。中古車として一時抹消登録されるケースでは、エンブレムをとるのは得策ではないでしょう。

記念品にとっておけるアイテムとは

愛車が中古車として買い取られ、一時抹消登録される予定の場合、エンブレムをとるのは避けた方がいいです。それでも愛車との思い出をなにか残しておきたい場合もあるでしょう。今から紹介するアイテムであれば、査定額に影響することなく、愛車との思い出を手元に残しておけます。

シートカバー/ハンドルカバー

シートやハンドルにカバーを付けている人は、外しても問題ありません。これらのものは汚れ防止の保護具なので、一度使用されたものは、ほとんど価値がないからです。

シートやハンドルは、愛車を運転しているとき、常に身体に触れていた部分。そこに馴染んだカバー類は、汚れの付き方やくたびれ具合が、車の所有者特有のものになります。愛車の思い出としてとっておくには最適で、なおかつ気軽に残せるアイテムです。

ナンバープレート

ナンバープレートは原則として、抹消登録手続きの際に、陸運局に返納しなければなりません。しかし2017年より、抹消登録で不要になったナンバープレートを手元に残す「記念所蔵」が可能になりました。

これは、ラグビーワールドカップ開催記念ナンバーのように、デザイン性が高いナンバープレートを、車を手放したあとも「飾っておきたい」と考える人の需要に応えた制度です。もちろん、デザインナンバープレートでなくても記念所蔵は可能です。

ナンバープレートをとっておきたい場合、その旨を買い取り業者に伝えましょう。記念所蔵するためには、陸運支局でナンバープレートに、不正使用防止の穴あけ加工をする必要があります。そのための手数料の支払いや所定の手続きをすれば、愛車のナンバープレートが返ってきます。

まとめ

車が廃車になる際に、エンブレムをとっても大丈夫かの判断基準は、買い取り後に永久抹消登録されるのか、一時抹消登録されるかです。永久抹消登録され、鉄資源として買い取られる場合、車は商品としての価値が無くなっているので、エンブレムをとっても大丈夫です。

一方で、一時抹消登録され、中古車として販売される予定の場合、エンブレムは商品価値の一部になります。この場合はエンブレムをとってしまうと、買い取り査定額に響いてしまいます。業者に車の買い取り査定をお願いするときは、愛車がどういう形態で買い取りされるのかをしっかり確認したうえで、エンブレムをとるかを判断しましょう。

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